第2章 仲間
第3話 お店ができた!
6人は何とか一通りの掃除が終わり、
次はお店作りに取りかかろうとしていた。
松田は考えた。
「まずは、どんなお店にするか」と。
今までにない不動産屋を目指し、皆で考えていた。
部屋店色の
「黄色を基調としたお店」や
「白を基調としたシンプルなお店」など、
色々な案が出てきた。
自分達で一からお店を造る事は楽しく、
皆が積極的に案を寄せ合った。
女性が居れば、
多少は違った意見も
あったかもしれないが、
男6人の意見は
「オシャレ=シンプル&スタイリッシュ」
というものが多く、
松田は
「スタイリッシュなお店を作ろう」と
皆に伝え、
皆もその案に賛成した。
シンプル且つ、
スタイリッシュでオシャレな
お店にする為、
備品の形や配色・配置にもこだわりを見せていた。
1階はカウンターテーブルで
お客様をお出迎え、
白を基調としたシンプルな雰囲気に。
2階はガラステーブルを
3組置き、カラフルチェアで明るく、
且つオシャレな雰囲気だ。
外観は黄色に塗られ、
看板も付き、
着々と開店準備は進んでいった。
お店の前を通る近所の人達は、
日々変わってゆくお店に、
時々その足を止め
「いったい何のお店が出来るのだろう」と
不思議そうに中を覗きこんでいた。
オシャレな雰囲気のお店に、
目にした事のない【部屋店】という看板・・・
見た人達からは、
何度か「雑貨屋さん??」
と聞かれたものであった。
遂に、お店が出来上がり
「営業開始が待ち遠しい!」という
6人のワクワクした声が一斉に上がった。
そして、宅建協会の会員になり、
保証金や面接も終わった。
日中も涼しくなり、陽が暮れる時間も早くなってきた
「2002年10月15日」
宅建業の免許が下り、部屋店の営業が
スタートした!
2011/07/08 20:09